磁場で忘れていた記憶を取り戻す
こんにちわ、株式会社NAMの中野哲平です。
人工知能を研究する上で、絶対に外せない学問は、数学と脳科学です
世界で一番強い棋士に勝った囲碁ソフトもディープラーニングという脳科学を基にした技術を使ってます
そうしますと、人工知能を研究する中野も必然的に脳科学を勉強する必要性が以前からありました
脳というのは非常に不思議な場所で、「まだ殆ど何もわかってない」というのが正解です
そんな中、僕が非常に面白いと思った論文を紹介します
http://science.sciencemag.org/content/354/6316/1136
話を簡単にまとめるとTMSという電気を使って磁場を発生させる装置があります
この装置を使って神経細胞の特定の部位を刺激します
すると人間が忘れていた記憶を、その刺激によって取り戻すことができる
という話です
これ凄くないでしょうか?磁場を特定の脳の部位に当てるだけで、
忘れていた記憶を思い出すのです
米国のサイエンス誌という世界で最も信頼できる雑誌に掲載された
しっかりした論文です。怪しげな健康食品みたいなものとは違います。
この研究の延長戦上にあるのは、記憶力の向上です
人工知能や脳科学の研究は、人間の仕事を奪うだけではありません
このように、人間の持っている力を最大限発揮することができる研究なのです。